コラム特殊造型のリアルフィギュアの素材について

  • HOME
  • コラム
  • 特殊造型のリアルフィギュアの素材について
2018-08-27|
 

 

リアルな人を再現する特殊造型
リアルな人を再現する特殊造型
博物館や資料館で昔の人々の生活や出来事を再現している蝋人形の姿を見たことがあるという人は多いのではないでしょうか。
中には顔の表情や指先の1本1本の角度までがしっかりと本物の人間のように、まるでこのまま動き出してしまいそうなほどリアルに造られているものもあり、突然現われるとあまりの精巧さに驚いてしまうこともあります。
これまでに名前もない昔の農民や職人の姿、また偉人や有名人の姿まで様々な人物の蝋人形が作られてきました。
蝋人形を作る特殊造型技術は昔からあり、溶かした蝋を型に入れ、出来上がった人型に職人が丁寧に着色をして出来上がります。
しかし、どれだけ精巧に作られたものでも蝋人形には蝋独特の光沢があり、その点が本物の人間と決定的に違う印象を与えていました。
蝋人形には職人の技術力の高さやこだわりも感じられますが、現代では様々な特殊造型技術を駆使して蝋人形よりも安価で更に進んだリアルフィギュアを作る技術が開発されています。

進化していくリアルフィギュアの世界
剥製よりも本物に近い感動を
蝋人形の材料として使われていた蝋の代わりに、現在特殊造型の現場で用いられている素材の代表格がシリコンやFRPです。シリコンを使った肌は蝋と異なり光沢が出ないため、よりしっとりとした人の肌に近い印象を与えてくれます。
また、変色や劣化がしにくく手入れも手間がかからないという点もメリットです。FRPはマネキンの素材としても使われており、耐候性や耐熱性に優れているためマネキンの様々なポーズを作るのにも適しています。
FRPは軽い素材なので、航空産業などにも使われており、最近ではシリコンのような肌の質感を表現できるようにもなりました。肌の質感をリアルにするだけでなく、3Dスキャナーや3Dプリンターなど人の骨格や顔などをより忠実に再現できる技術も進化しており、
今後ますます精度の高いリアルフィギュアが出来上がる可能性もあります。
それと同時に低コスト化や製作期間の短縮なども実現でき、特殊造型やリアルフィギュアの持つ可能性がぐっと広がってきている感じがします。

一覧に戻る

zeppet

 

2018-08-27|
RECOMEND COLUMN